東京都府中市にある歴史深い大國魂神社で行われるくらやみ祭は、古くから続く伝統的な例大祭です。
この祭りは、武蔵国の国府祭をその起源とし、毎年4月30日から5月6日までの期間に開催されます。
東京都指定無形民俗文化財にも認定されているこの祭りは、地域に根差した様々な神事や行事が特徴的で、府中市の文化と歴史を今に伝える重要なイベントとなっています。
この記事では、その内容、場所、いつから行われているのかその歴史について調べてみました。
くらやみ祭の内容
くらやみ祭とは、東京都府中市の大國魂神社で行われる例大祭で、武蔵国の国府祭を起源としています 。
東京都指定無形民俗文化財にもなっているこの祭りは、4月30日から5月6日までの期間に、様々な神事や行事が執り行われます 。
くらやみ祭の内容は以下の通りです。
品川海上禊祓式
4月30日に神職が品川海上に出て身を清め、海水を神社に持ち帰る神事
祈晴祭
5月1日に大祭期間中の晴天と安全を祈願する祭典 。
御鏡磨式:5月2日に神輿に付ける鏡を塩で磨き清める儀式 。
囃子の競演
5月3日に欅並木に山車が約10台出て囃子を競演する 。
競馬式
5月3日に旧甲州街道を6頭の馬が3往復する神事 。
御綱祭
5月4日に神輿に飾りの綱を掛けお祓いする祭典 。
萬燈大会
5月4日に市内の青年会が制作した花萬燈の美しさを競い合う 。
子供神輿連合渡御
5月4日に子供神輿約20基をお祓いし、町を練り歩く 。
太鼓の響宴
5月4日に日本最大級の大太鼓が神社大鳥居前に揃う 。
山車行列
5月4日に市内から22台の山車が囃子を競演しながら巡行する 。
例祭
5月5日に拝殿で執り行われる最も重要な祭儀 。
道清め
5月5日に神輿・太鼓の通る道をお祓いして歩く儀式 。
神輿渡御
5月5日に花火の合図とともに8基の神輿が御旅所まで渡御する祭りのメインイベント 。
神輿還御
5月6日に早朝に各神輿が御旅所を出発し、神社境内に還る 。
鎮座祭
5月6日に還ってきた神輿から御霊を本殿に納め、無事大祭が終了した事を報告する祭典 。
くらやみ祭りの場所は?
くらやみ祭の場所は、東京都府中市の大國魂神社です。
神社の境内が祭りの中心となり、様々な神事や行事が執り行われます。
神社の周辺には約500軒もの屋台が出店し、食べ物や縁日の遊びなどを楽しむことができます。
神社へのアクセスは、JR中央線府中駅から徒歩約15分、京王線府中駅から徒歩約10分です。
くらやみ祭の交通規制は
以下、2023年の交通規制の図です。
くらやみ祭はいつから始まった?歴史と由来
くらやみ祭は、武蔵国の国府祭を起源とする古い祭りです。
その歴史は約千年から千三百年にさかのぼります。
国府祭は、武蔵国府の国司が朝廷に献上するために良馬を選定する祭典でした。
その後、国府祭は大國魂神社の例大祭として発展し、神輿渡御や太鼓、山車などの行事が加わりました。
神輿渡御は、かつては深夜に行われていたため、くらやみ祭と呼ばれるようになりました
くらやみ祭りはなぜ暗闇でやるのですか?
暗闇で行われる由来は、古くからの儀礼に根ざしています。
「尊いものは人々の目に触れてはならない」とする考えに基づいています。
そのため、神社から神輿へと神聖な御霊が移され、御旅所までの渡御は人目を避けて暗闇の中で行われるのです。この伝統は、現代に至るまで受け継がれています。
くらやみ祭が長くつづいいた理由は?
くらやみ祭が1000年も続いたのは、武蔵国府の国司が朝廷や幕府に献上するために良馬を選定する国府祭という祭典が起源であり、その後も大國魂神社の例大祭として格式と伝統を守りながら発展してきたからです。
また、祭りの内容や時間帯も時代の変化に応じて柔軟に変わってきたことも、長く続いた要因の一つと言えるでしょう。
くらやみ祭は、府中の人々のアイデンティティーとしても大切にされており、地域の文化や人情を伝える祭りとして今もなお継承されています。
まとめ くらやみ祭の内容と場所 歴史と由来について 1000年も続いたわけ
くらやみ祭は、東京都府中市の大國魂神社で毎年4月30日から5月6日にかけて開催される伝統的な例大祭です。
この祭りは武蔵国の国府祭に起源を持ち、東京都指定無形民俗文化財としても認められています。
1000年以上続いているこの祭にぜひ参加してみて下さい。