1月には多くの行事や風物詩、旬の食べ物、季節や自然に関する言葉、異名などがあります。1年の初めの月ということもあり、これら多くのことに関心を持っているのでしょう。
この記事では、「1月といえば何?」ということについて様々な視点からまとめてみました。
1月の特徴や行事
- 1月は「睦月(むつき)」とも呼ばれ、旧暦1月の別名として用いられています。
- 英語の「January」は、ローマ神話の出入り口とドアの神ヤヌス(Janus)に由来します。
- 1月には様々な行事や風物詩があります。例として、初詣、おせち料理、年賀状の整理、鏡餅、新年会、正月のお飾りの片づけ、寒中見舞い、初日の出などが挙げられます。
1月の旬の食べ物:
- 魚: あんこう、金目鯛、ぶり、ずわい蟹など
- 野菜: ほうれん草、大根、ブロッコリー、芹など
- 果物: 金柑、ネーブル、キウイ、みかんなど
季節・自然の言葉:
- 初春、寒月、冬将軍、寒の雨、樹氷、短日、冬日、霜、豪雪、霜柱、雪間、霧氷、寒波など
異名:
- 元月、歳始、解凍、嘉月、霞染月、建寅月など
この記事では、イベントや行事についてまとめてみました。
元日・元旦
新年のスタートを飾るのが元旦ですね。
この日には、初日の出や初夢といった伝統的な行事が集まり、年間で最も多忙な時期を迎える方も少なくないかと思います。
ちなみに、元旦とは主に1月1日の朝や午前を示す言葉とされ、一方、元日は1月1日全体を指すとされています。
外出を控える方でも、ゆっくりと休息を取りながらお餅を味わい、テレビの特別番組を楽しむことが多いのではないでしょうか。
初日の出
初日の出とは、元日の朝日を指し、年に一度の特別な夜明けとして捉えられています。
日本には太陽を崇拝する文化が根付いており、江戸時代や明治時代も初日の出を楽しむ風習が根付いていました。
日本で最も早く初日の出を見ることができる場所についての質問は、11月以降に増えるため、国立天文台でも情報提供が行われているようです。
初夢
新年に見る夢は、初夢として特別視され、多くの人々がその内容に注目します。
古くから、初夢の内容でその年の運命を占う風習があり、鎌倉時代には既に初夢を大切にしていたことが文献「山家集」から伺えます。
初夢に関する風習として、宝船の絵や特定の回文を枕元に置き、夢に一富士二鷹三茄子が現れると良いとされてきました。
この組み合わせの起源には様々な説がありますが、江戸時代初期の文献にも記載があり、400年以上の歴史があると考えられます。
四扇五煙草六座頭
ちなみに四番目以降もあり、「四扇五煙草六座頭」と言われる説もあります。
後半の「扇・煙草・座頭」はどうか……。
「扇」は涼をとるだけではなく、祭礼や舞踊の小道具となる。「煙草」は酒とともに、祭りや祝い事など、人々が集う席には欠かせない。座の雰囲気を盛り上げたり、和ませたりするからである。駿河にちなんで言えば、「遠州葉」という葉たばこがこの地の名産だった。森石松も、刻みたばこで愛煙したはずである。
「座頭」は琵琶法師の座に所属する剃髪(ていはつ)した盲人の称。中世には琵琶法師の通称となり、近世には琵琶や三味線などを弾いて歌を歌い、物語を語り、按摩(あんま)、鍼(はり)治療、金融などを業とした。
https://www.jti.co.jp/tobacco/knowledge/society/proverb/05.html
「祝」や「めでたさ」がキーワードのようですね。
初詣
初詣は、新年を迎えてから最初に神社や寺を訪れる行事です。
一般的には1月3日から15日までが初詣の期間とされていますが、厳密な期間は定められていません。
この15日は小正月として知られ、神社関係者も15日までが初詣の期間とする意見が多いと言われています。
新年の挨拶
多くの社会人にとって、新年最初の業務は新年の挨拶となることが多いでしょう。
ビジネス文書には様々な新年の挨拶がテンプレートとして紹介されており、それを基にアレンジすることが一般的です。
ただ、挨拶の内容が不適切だと、受け取った側に悪い印象を与える可能性があるため、文面の確認は欠かせません。
年賀状
年賀状は大晦日前に送るのが一般的で、新年が始まると、どの方から年賀状が届いたかを確認するのが楽しみですね。
そして、年賀状に関連する宝くじの当選番号の確認も待ち遠しいイベントの一つです。
さらに、年賀状を送っていない方からも年賀状が届くことがあり、その際の対応に追われることもあるでしょう。
年賀状じまい
SNSの増加や年賀はがきのコストアップなどがあり、高齢者だけでなく多くの年齢層で年賀状の習慣が減少してきていますね。そういう動きを「年賀状じまい」といいます。
特に、高齢の人々の中では「終活年賀状」とも言われています。
年賀状じまいはいつ出す?書くべき内容やメリット・デメリットも
おせち
新年の食卓を彩るおせち料理は、多くの人々が待ち望む特別な料理です。
元々、「御節料理」として、季節ごとの節句に供される料理でしたが、お正月の重要性から、特にお正月の料理としての位置づけが強まり、おせち料理として定着しました。
おせちの中には「長寿や健康を祈願する食材」や「豊作や子孫の繁栄を願う食材」など、意味が込められているものが多いので、それぞれの食材の背景を知るのも興味深いですね。
お雑煮
お雑煮は、新年に楽しむ、お餅を主成分とした伝統的な日本の料理です。
地域によってその特色が大きく異なり、異なる地域に移住した方は、お雑煮のバリエーションに驚くこともあるのではないでしょうか。
海岸地域と山間部、また東日本と西日本では、お雑煮の具材や味付けが異なるため、それぞれの味を比較して楽しむのも魅力的です。
獅子舞
獅子舞は、日本の伝統的な舞踊の一つです。神社や寺院、地域の行事などでよく演じられます。
獅子の頭を模した大きな頭巾をかぶった方が、獅子の動きを真似て舞います。
これには、邪気を払い、豊作や疫病退散を祈願する意味が込められています。
獅子舞の起源は古いと言われ、中国から伝わったとも言われています。日本各地には、独自の獅子舞が存在します。
松の内
松の内とは、お正月の期間を指す言葉です。
この期間中、家の入口などに正月の飾りや門松を飾るのが一般的です。
伝統的には1月7日までを指すことが多いですが、地域や家庭によっては1月15日までとされることもあります。
この期間は、新年の祝賀ムードが続く時期とされており、仕事始めや学校の始業前の静かな時期を意味します。
はねつき
はねつきは、日本の伝統的な正月遊びの一つです。
木製の「羽子板」を使い、小さなはねを打ち上げるゲームです。
この遊びには、豊作を祈願する意味が込められており、特に田植えを思わせるものとされています。
子供から大人まで、正月の風物詩として楽しまれています。
たこあげ
たこあげは、風を利用して凧(たこ)を高く飛ばす遊びです。
日本では、春や秋の風が強い日によく行われますが、正月に行う地域もあります。凧には様々な絵柄が描かれており、大きいものでは数メートル四方のものもあります。
たこあげには、五穀豊穣や無病息災を祈る意味もあります。
おみくじ
おみくじは、神社や寺院での占いの一つです。
その紙には、大吉や中吉、小吉などの運勢や、恋愛や仕事、健康に関する占いが書かれています。良い結果のものは持ち帰りますが、凶など不吉なものは境内の木に結びつけて帰るのが普通です。
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初売り
新年が始まり、最初のセールイベントとして注目されるのが初売りです。1980年代まで、1月4日からの初売りが主流でしたが、現在では1月1日や1月2日から開始する店舗も増加しています。
福袋
新年の初売りの際、運を試すために福袋を手にする人は多いです。近年、大きな商品やサービスを含む福袋も増えており、選ぶ楽しみが増しています。ただ、中身によっては期待外れの場合もあるので注意が必要です。
書き初め
新年に筆ペンで文字を記すのが書き初めです。多くの人が学生時代以降、筆ペンを使う機会が少ないかもしれません。平安時代からの伝統的な行事で、書いたものはどんど焼きで焼かれることが一般的です。
駅伝
関東で開催される大学間の駅伝、それが箱根駅伝です。現在、新年の主要なイベントとして、多くの視聴者を集めています。初回は2月に開催されましたが、現在は1月2日と3日に行われています。多くのトップランナーがこの駅伝を経て名を上げています。
成人の日
成人の日は、国民の祝日で、1月の第2月曜日に設定されています。以前は1月15日でしたが、2000年から変更されました。20歳になった人が主な対象で、地域によっては1月7日~1月13日の日曜日に行われることもあります。
小正月
小正月は、先祖の霊を迎えるお正月とは違い、収穫を祈る農業行事や家族向けの儀式が中心です。
この期間には、小豆のお粥を食べるのが伝統で、どんど焼きも行われます。
多くの人々は、この時期にお正月の装飾を片付けると考えています。
人日の節句
人日の節句は「じんじつのせっく」と読みますが、五節句の中で最初の節句です。
現代の人々にはあまり知られていないかもしれませんが、1月7日には七草のお粥を食べて健康を祈る日です。
しかし、この行事に詳しい人は、日本で減少してきています。
七草粥
1月7日の朝には、春の七つの草を使ったお粥を食べ、健康を願います。
この七草は、日本独特のハーブとも言え、それを消化しやすいお粥で食べるのは、正月の疲れを感じる胃腸に良いとされています。
十日戎
1月10日には、多くの神社で「えびす講」という行事が行われます。
兵庫県の西宮神社では、門が開かれると、約200メートルの参道で「福男選び」という競走が行われます。
一方、大阪市の今宮戎神社では、「宝恵駕籠(ほうらいかご)」という奉納のパレードが街を彩ります。
寒中見舞い
寒中見舞いは、日本の伝統的な慣習で、小寒から立春までの寒い期間に行われる挨拶のことを指します。
主に、雪が多い地域や寒い地域の人々への気配りの手紙として知られています。
また、年賀状を返すためや、喪中で年賀状を送れなかった際の代わりとしても利用されます。
どんど焼き
どんど焼きは、お正月の装飾やしめ縄、書き初め、前年のお守りなどを集めて神社や公園で焼く地域の儀式です。
地域によっては、だるまや熨斗袋も焼かれることがあります。
鏡開き
鏡開きの日は、地域によって1月11日や1月15日とされていますが、一部の地域、例えば京都では1月4日に行われることもあります。
藪入り
1月と7月の16日は、奉公人が休暇を取得し、家に戻るか、その日を自由に過ごす日です。
当時の奉公人には週末や有給休暇のようなものは存在しなかったため、この「薮入り」を楽しみにしていました。
小寒
1月5日頃は、年間で寒さが増してくる時期の始まりを示します。
この日から立春の前日までが「寒」とされ、この時期は特に寒さが厳しいとされています。
寒中見舞いはこの期間中に行います。
大寒
1月20日頃は、年間で最も寒い日とされ、2月4日頃には立春を迎えます。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、1月に行われるさまざまな行事や伝統に焦点を当てました。
1月初旬はイベントが多く、多くの人々が活動的に過ごす時期です。
特に、初売りや福袋を楽しみにする人々にとっては、体力を要する時期でもあります。
お正月休みには、駅伝などの視聴イベントも多いので、リラックスして楽しむことも大事です。