七草粥はいつ食べる？お粥で食べる理由や簡単なレシピについて

七草粥（ななくさがゆ）は、日本の伝統的な行事食の一つ。

古くから日本の風土に根付いている材料を使い、新年の初めにこれらの草を食べることで、一年の無病息災を祈願するとともに、新年の食べ過ぎによる胃腸を休める意味も込められています。

この記事では、七草粥をいつ食べればいいのかということ、おかゆにする理由、簡単なレシピについて解説します。

　

七草粥はいつ食べる

七草粥（ななくさがゆ）は、毎年1月7日に食べる習慣があります。

この日は「人日（じんじつ）」と呼ばれる日で、新年の七つの初めの一つとされています。人日は、人々の無病息災を祈願する日とされているので、昔から1月7日に食べるのです。

　　

七草粥はなぜ食べる

無病息災の祈願

七草粥を食べることで、新しい年の健康や無病息災を祈願するとされています。
昔からの風習として、病気を避けるためにこの日に特定の草を食べる習慣がありました。

胃腸の休息

正月の間には多くの豪華な料理やおせち料理を食べることが一般的で、胃腸が疲れてしまうことが多いいですよね。

七草粥はシンプルで消化しやすい料理であり、胃腸を休める効果があるとされています。

季節の変わり目の感謝

七草粥に使用される7つの草は、春の訪れを感じさせるもので、新しい年の始まりや季節の変わり目を祝う意味合いが込められています。

古代中国の影響

日本の七草粥の習慣は、古代中国の風習に由来するとも言われています。

中国では、特定の日に特定の草を食べることで長寿や健康を祈願する風習がありました。

　

なぜおかゆにして食べる？

消化の良さ

正月の間には多くの家庭で豪華なおせち料理や酒を楽しむため、胃腸が疲れてしまうことが一般的です。

おかゆは消化が良く、胃腸に優しいため、七草粥をおかゆの形で食べることで、胃腸を休めることができます。

七草の柔らかさ

七草は早春の野草で、柔らかいものが多いです。これらの草をそのまま食べるよりも、おかゆに混ぜて炊くことで、より柔らかく食べやすくなります。

伝統的な風習

おかゆは、日本の伝統的な食事の一つとして、病気の時や体調が優れない時に食べられることが多いです。

七草粥も、無病息災を祈願する食事として、おかゆの形で食べられるようになったと考えられます。

その他、簡便さも理由の一つとして考えていいでしょう。
おかゆは簡単に調理できるため、正月の忙しい時期に手軽に作れる食事として好まれました。

　　

七草粥の材料　春の七草とは

せり（芹）

水辺に生える多年草で、葉が羽状に切れ込む特徴があります。葉や茎は独特の香りがあり、日本料理では新鮮な状態でのサラダや炒め物、またはおひたしとして利用されます。また、七草粥の具材としても欠かせない存在です。

なずな（薺）

一年草で、白い小さな花を咲かせます。果実は紡錘形をしており、その形が名前の由来となっています。若い葉や茎は、和食での炒め物やおひたし、または七草粥の具材として食用にされます。

　

ごぎょう（御形）ハハコグサ

一年草または二年草で、黄色い花を咲かせます。若い葉は食用として利用され、特に七草粥の材料として用いられることが多いです。

はこべら（繁縷）

一年草で、小さな白い花を咲かせます。
葉は対生し、茎は細くて柔らかい。これもまた、七草粥の材料として利用されることが多いです。

ほとけのざ（仏の座）

一年草で、紫色の小さな花を咲かせます。
名前の由来は、葉の形が仏像の座布団に似ていることから。若い葉や茎は、七草粥の具材として食用にされます。

すずな（菘）

一年草で、黄色い花を咲かせる。葉は食用としても利用され、特に関西地方では「小松菜」として親しまれています。
炒め物やおひたし、鍋物など、多岐にわたる料理に使用されます。

すずしろ（蘿蔔）

一年草で、白い根を持つ。大根のこと。
日本料理では煮物やおろし、サラダ、漬物など様々な料理に使用されます。また、大根の葉も栄養価が高く、食用として利用されることが多いです。

　

七草粥のレシピとアレンジ

七草粥の基本レシピとアレンジについて解説します

基本の七草粥

材料*

白ご飯：約200g（炊きたてでも冷ご飯でも可）

水：約800ml

春の七草：各適量（せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ）

塩：少々

作り方

1. 七草をよく洗い、食べやすい大きさに刻む。

2. 鍋に白ご飯と水を入れ、中火にかける。

3. 煮立ったら弱火にして、20分ほど炊き続ける。

4. 七草を加えてさらに5分ほど炊く。

5. 塩で味を調える。

　

だしの七草粥

材料

白ご飯：約200g

だし：約800ml（だしの素やだしのパックを使用しても良い）

春の七草：各適量

塩：少々

醤油：少々（お好みで）

作り方

1. 七草をよく洗い、食べやすい大きさに刻む。

2. 鍋に白ご飯とだしを入れ、中火にかける。

3. 煮立ったら弱火にして、20分ほど炊き続ける。

4. 七草を加えてさらに5分ほど炊く。

5. 塩と醤油で味を調える。

　

鶏むね肉の七草粥

材料

白ご飯：約200g

水：約800ml

春の七草：各適量

鶏むね肉：1枚（鶏もも肉でも可）

塩：少々

醤油：少々

作り方

1. 七草をよく洗い、食べやすい大きさに刻む。

2. 鶏むね肉は一口大に切る。

3. 鍋に白ご飯、水、鶏むね肉を入れ、中火にかける。

4. 煮立ったら弱火にして、20分ほど炊き続ける。

5. 七草を加えてさらに5分ほど炊く。

6. 塩と醤油で味を調える。

　

これらのレシピは基本的なものですので、お好みに応じてアレンジしてください。

例えば、具材として海苔や梅干しをトッピングすると、さらに風味が増します。

　

まとめ

七草粥の習慣は、単なる食事以上の意味を持つことがわかりましたね。

七草粥は、新年の健康と福祉を願い、同時に過剰な祝祭の後に体を休ませる役割を果たしています。

この記事を通じて、七草粥の正しい食べ方、文化的な意義、そして自宅で簡単に作れるレシピを紹介しました。

日本の文化と伝統を尊重しながら、このシンプルでありながら深い意味を持つ料理を、新年の始まりにぜひ楽しんでいただきたいと思います。